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【これで解決】スキャナーが認識されないときのトラブルシューティング

はじめに|「さっきまで使えたのに」が一番起きる

Aさん
会社の書類を取り込もうと思ったのに、スキャナーが認識されない!
Bさん
ドライバーの問題かも?それともUSBケーブル?

出社直後、紙の見積書をサッと取り込んで共有したい——そんなときに限って、パソコンがスキャナーを見つけてくれない。
実はこのトラブル、原因が複雑そうに見えて、基本の見直しで直るケースが大半です。まずは“あたり”をつけるところから始めましょう。


よくある勘違いを3つだけ正しておく

  1. 「Wi-Fiにつながっている=スキャナーも使える」
    スキャナーがネットワーク型なら、同じネットワーク内で見える設定になっていることが前提です。Wi-Fiの接続強度だけでは判断できません。
  2. 「ドライバーは一度入れたら永遠にOK」
    OS更新で互換性が崩れることがあります。最新の正規ドライバーへ更新しましょう。
  3. 「セキュリティソフトが守ってくれるから安心」
    守ってはくれますが、同時に通信を遮断して“見つからない”状態を作ることもあります。挙動確認のため一時的に例外設定にして原因を切り分けます。

まず原因の見取り図を持つ

スキャナーが“見えない”根っこはだいたい次の4系統に収まります。

  • 接続まわり:電源/USBの抜け・断線、無線の不安定、別ポートの相性。
  • ソフト・ドライバー:破損・旧版・OS更新後の不整合、常駐アプリの競合。
  • ネットワーク:IPアドレスの競合、セグメント違い、ゲストWi-Fi・VLAN隔離、ルーターの不調。
  • OS設定・権限:既定デバイスが別の機器に切り替わった、共有・アクセス権が足りない。

“どこに属する症状か”を最初に当てると、解決が一気に早くなります。


今日すぐ試せる5ステップ

1|ケーブルと電源を見直す
USBは別ポートへ差し替え、ハブ経由ならPC直挿しでテスト。ケーブルは消耗品です。電源ランプ・液晶表示の異常(エラーコードなど)も確認。

2|再起動という王道
スキャナー本体→ルーター/スイッチ→PCの順で電源を入れ直すと、ネットワーク機器の“関係”が整理されます。

3|OS側の“見え方”を確認
Windowsなら[設定]→[Bluetooth とデバイス]→[プリンターとスキャナー]→対象機器が“既定”か確認。
macOSなら[システム設定]→[プリンタとスキャナ]→リストから一度削除→再追加で復帰することが多いです。

4|正規ドライバーを入れ直す
製造元の公式サイトから最新ドライバーを取得。旧版はアンインストール→再起動→新規インストールの順で。名称の似た非公式品は避けましょう(商標の観点でも安全第一)。

5|ネットワークの“住所”を確かめる
有線/無線のどちらで参加しているか、同一セグメントか、ゲスト用SSIDに入っていないかを確認。Web管理画面に入れるなら、DHCPの配布状況も見ておくと確実です。


うまくいかない場合の深掘りポイント

固定IPで「毎回見失う」を止める

DHCPの自動割り当てだと再起動のたびにIPが変わり、PCが古い“住所”を探して迷子になります。スキャナー側で静的IPを設定すると、アドレスが安定して見つかるようになります。
管理の都合上、ネットワークのルールに沿った空きアドレスを割り当てましょう。

ファイアウォール/セキュリティの例外設定

セキュリティアプリやOS標準のファイアウォールが、スキャン用プロトコルやメーカー純正アプリの通信を遮断していることがあります。テストとして、対象アプリとポートのみ例外にするか、一時的に無効化→即復帰で挙動を確認します。常時無効化はNG。

別端末で“横から”検証

同じネットワークの別PCやスマホのアプリからスキャンできるかを試すと、切り分けがぐっと楽に。

  • どの端末からも不可 → スキャナー本体/ネットワーク側の問題が濃厚。
  • 別端末なら可能 → 元PCのドライバー/権限/セキュリティ設定が原因。

権限と共有の再点検

共有スキャナーを使う職場では、アカウント権限の変更やグループポリシー適用で、昨日までの権限が今日から使えないことも。管理者の“ちょい設定”が鍵になる場面です。


症状別・解決のヒント集

  • USB接続だけ反応がない
    別ケーブル・別ポート・直挿しで改善することが多いです。USB 2.0/3.xの相性も稀に影響します。
  • ネットワーク型だけ見えない
    SSIDを“業務用”に切替、ゲストWi-Fi回避、ルーター再起動、ARPテーブルの更新、固定IPの検討。
  • OSアップデート直後に使えなくなった
    正規ドライバーの新しい版へ更新。古い常駐ユーティリティの残骸が悪さをすることもあるため、クリーン再インストールが近道。
  • スキャンは始まるが途中で止まる
    無線の電波品質(距離・干渉)や、保存先フォルダの権限/空き容量を確認。高解像度設定の負荷も見直しポイントです。
  • Webスキャン画面に入れない
    ブラウザの拡張機能・セキュリティ設定がブロックしている可能性。別ブラウザで試す/プライベートウィンドウで検証。

ミスを減らす“運用のコツ”

  • 配線を写真で記録:復旧時に“正しい状態”へ素早く戻せます。
  • 固定IPの台帳管理:だれに、どの機器に、どのIPを使ったかを残す。
  • ドライバーの保守方針:OS更新に合わせて年数回だけ計画的に上げると、突発トラブルを減らせます。
  • ゲストWi-Fiの使い分け:来訪者向けSSIDと業務用SSIDを分離。スキャナーは業務用へ。

それでも直らないときの“撤退判断”

  • 本体の初期化や工場出荷状態へのリセットを行っても変化がない
  • 他端末からも不可、または電源投入時の自己診断でエラーが出る
    この場合は機器の故障の可能性が高く、修理・交換の検討が早道です。ネットワーク構成が複雑なオフィスでは、VLANや認証方式の見直しが必要になることもあります。

まとめ

  1. まずは接続・電源・再起動で“初期化”する。
  2. OSにどう見えているかを確認し、正規ドライバーを最新に
  3. ネットワークの“住所(IP)”を安定させ、セキュリティ設定の例外を丁寧に。
  4. 別端末で切り分け、原因の属する層(接続/ソフト/ネットワーク/権限)を確定。
  5. 機器側の異常が濃厚なら、早めに専門家へ。

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