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【うっかり防止】会議中に画面共有したくないもの、見られてない?通知・背景の設定法

はじめに|「その通知、いま出ないで…」と思ったことはありませんか?

オンライン会議が日常になった今、うっかり映したくないもの——メールやチャットの通知、デスクトップのファイル名、ブラウザのブックマーク、そして自宅の背景——が画面共有中に露出してヒヤッとした経験、きっと一度はあるはずです。小さな“うっかり”でも、相手の信頼や情報セキュリティに直結しかねません。

やっかいなのは、防ぎ方がOSや会議ツールごとに微妙に違うこと。Windows/macOSの「おやすみ/集中モード」や通知プレビュー設定、Teams・Zoom・Meetのウィンドウ/タブ共有背景ぼかし・仮想背景、さらにブラウザのプレゼン専用プロフィールなど、仕組みを理解していないと「全画面で共有してしまう」「通知を切り忘れる」といった事故につながります。

本記事では、知識に自信がない方でも迷わず実践できるよう、OS標準設定 × 主要会議アプリ × 日常アプリの順で要点を整理。30秒チェックリスト会社でそのまま使える運用テンプレも用意しました。お昼のスキマ時間に読み切って、午後の会議から“見せない安心”を仕込みましょう。


よくある“見られたくない”トップ5と対策

  1. 通知のポップアップ(メール/チャット/カレンダー/SNS)
    → OSの「おやすみモード/集中モード」「通知プレビュー非表示」をオン。会議ツール側の“共有中は通知抑制”系設定も確認。
  2. デスクトップのファイル名やショートカット
    → 共有はアプリ/ウィンドウ単位を基本に。仮にデスクトップ共有でも、仮想デスクトップや“プレゼン用アカウント”で分離。
  3. ブラウザのブックマークや履歴、開きっぱなしのタブ
    新規プロフィール/シークレットウィンドウで共有タブだけ開く。ブックマークバーの一時非表示も有効。
  4. 背景に映る私物や機密メモ
    背景ぼかし/仮想背景を標準に。物理背景は“白壁+正面光”。会社支給の公式背景パックがあればそれを。
  5. ファイルの「最近使った項目」や自動サジェスト
    → 共有前に資料を先に開いておき、共有は“そのウィンドウのみ”。ファイル選択ダイアログを画面に出さない運用が無難。

共有前30秒チェックリスト(保存版)

  • □ 共有範囲は「画面全体」ではなく「ウィンドウ/タブ」になっている
  • OSの“おやすみ/集中”モードをオン(時間中自動ONの設定ならなお良し)
  • □ 会議ツールの背景は「ぼかし」or 公式仮想背景
  • ブラウザはプレゼン専用プロフィール/シークレットで、共有タブのみ開く
  • 不要アプリを終了(メッセージ/メール/個人SNS/音楽通知系)
  • □ 画面隅の通知センター・バッジ表示が見えないか最後に目視
  • □ 万一に備え、“共有停止”ボタンの位置を指で確認

OS別|まずはここから(安全の土台づくり)

Windows 10/11

  • Do Not Disturb(おやすみモード)/Focus(フォーカス)
    通知設定で“時間帯”“全画面時”“ディスプレイ複製時”など自動ルールを有効化。会議あるあるの状況で自動的に通知を抑えられます。
  • 通知プレビューの非表示
    新着通知の内容プレビューを隠す設定に。どうしても通知が必要なときも、文面の露出を最小限にできます。
  • 仮想デスクトップの活用
    “仕事(会議用)”と“個人/作業”をデスクトップで分離。共有は会議用デスクトップ上のウィンドウからのみ。
  • デスクトップ表示の整頓
    共有の可能性がある日は、アイコンを仮フォルダーへ退避して視認リスクを下げるのも有効です。

macOS(集中モード/通知)

  • 集中モード(おやすみモード)
    コントロールセンターからワンタップで有効化。時間指定やアプリ起動時の自動ONも設定可能。
  • 通知プレビューをロック/非表示
    「設定>通知」で“プレビューを表示:常にしない/ロック時のみ”に。会議中のバナー表示もオフにできます。
  • スペース/ステージマネージャ
    “会議用スペース”を用意して共有ウィンドウだけを置く。ほかの作業を別スペースへ退避。
  • キーボードショートカットで瞬時に遮断
    通知センターのショートカットや集中モード切替を手癖にしておくと、万一の通知にも即応できます。

POINT:OS標準の“おやすみ/集中”を常時ONにする必要はありません。「自動(会議中/全画面/複製時)」の条件設定を使い、必要なときだけ静かになるよう仕込むのがスマート。


会議アプリ別ベストプラクティス

製品名は各社の商標・登録商標です。本記事では設定名称を一般化して記載しています。実際の表記はアプリ/バージョンにより異なる場合があります。

Microsoft Teams

  • 共有は“ウィンドウ/タブ”優先。PowerPoint Liveやアプリ単位の共有を活用。
  • 背景:標準のぼかしか、会社支給の公式背景
  • 通知抑制:Windowsと連携して会議中は自動的におやすみに。アプリ側の通知は最小限に設定。
  • 共同主催/共同発表者:画面切替を他メンバーに割り振り、共有の開閉で手間取らない設計に。

Zoom

  • 画面共有の事前選択:会議入室前に共有ウィンドウを先に開く。共有中にファイル選択ダイアログを出さない。
  • 背景ぼかし/仮想背景をデフォルトに。カメラON時のプレビューで最終確認。
  • チャットの通知音:発表者はミュートまたは別デバイスでチャット表示に分離。
  • 共同ホスト:突発トラブル時も即座に共有停止→切替できる体制を。

Google Meet

  • “タブのみ共有”がとても安全。音声共有もタブ単位なら楽。
  • 背景ぼかしまたは公式画像。ブラウザのカメラ権限も事前確認。
  • ブラウザ運用プレゼン用プロフィール(後述)で、ブックマーク/履歴の露出を避ける。


通知“地雷”の解除:日常アプリ編

Slack

  • 通知の一時停止(おやすみモード)を会議時間に合わせてワンタッチ。
  • ステータスに「会議中」を表示。連携カレンダーがあれば自動更新も。
  • DMプレビューが映らないよう、OS側の通知プレビュー非表示Slackのバッジ最小化を二重化。

Outlook / メール

  • 新着メールのデスクトップ通知をオフ
  • 会議前はメールクライアント自体を終了しておくのが確実。

ブラウザ(Chrome/Edge など)

  • サイト通知の許可リストを見直し、会議中に飛びそうなSNS・ニュースの通知は一括ブロック
  • ブックマークバーの一時非表示(ショートカットでON/OFF)
  • シークレット/プライベートウィンドウで共有タブだけ開く。


“プレゼン専用”の作業環境を作る

  • ブラウザの別プロフィール
    「プレゼン専用」プロフィールを作成。拡張機能・履歴・ブックマークを会議用に絞り込み。
  • 仮想デスクトップ/スペース
    “会議”スペースを固定化。会議用アプリと資料だけ常駐させ、他作業は別スペースへ
  • 共有は“PDF化→ウィンドウ共有”が鉄板:
    フォント崩れ対策&講演中の編集操作を見せない。PDFは全画面表示
    で余計なUIを隠す。

背景・カメラ・音:写り込みと音漏れの最小化

  • 背景は“ぼかし or 公式画像”を標準に。個人情報(家族写真/予定表/付箋)を映さない。
  • 照明正面からの柔らかい光(逆光はNG)。
  • マイク物理ミュートボタン付きだと安心。キーボード打鍵音はノイズ抑制をオン。
  • カメラのプレビュー確認:画角に白板・紙メモ・QRが入っていないか毎回チェック。

もしやってしまったら:初動テンプレ

  1. 即座に共有停止(ショートカットor常駐ボタン)
  2. 口頭で一言:「失礼しました。共有し直します」
  3. 必要ならチャットで補足:「先ほどの通知は個人連絡で、議題とは無関係です」
  4. 会議後:社内向けに簡易インシデントメモ(発生時刻/表示内容/参加者/再発防止)を残す

会社としての標準運用テンプレ

1)配布物

  • 公式仮想背景パック(ロゴ位置・解像度・明るさが統一されたもの)
  • 共有前チェックリスト(本記事の30秒版をA4で1枚)
  • 会議用ブラウザプロフィール設定手順(社内ポータル配布)

2)推奨設定(社員端末)

  • OSのおやすみ/集中モード自動ルールを標準プロファイルで配布
  • 会議ツールはウィンドウ/タブ共有をデフォルト
  • ブラウザは通知既定=ブロック、許可は申請制

3)教育

  • 入社時研修で“安全な画面共有”10分モジュール
  • 半年に1回、セルフ点検日(デスクトップ・通知・背景の棚卸し)

4)万一の連絡経路

  • 誤表示時の初動フローと連絡先(情シス/広報)をTeams/Slackのピン留めに


よくある質問(FAQ)

Q1:画面全体を共有するしかない会議があります。どうすれば?
A:仮想デスクトップ/スペースで“会議専用面”を作り、そこに最低限のアプリだけを置きましょう。通知はOSの自動ルールで抑制を。

Q2:通知は完全にゼロにできますか?
A:おやすみ/集中モードでほぼ遮断できますが、会社の緊急通報など許可リストを適切に設定することをおすすめします。

Q3:背景はぼかしと画像、どちらが良い?
A:社外会議=公式背景、社内や重い発表時=ぼかし(負荷軽め)など、会議の性質に合わせて切り替えましょう。

Q4:ブラウザで動画や音を共有したい
A:タブ共有を選ぶと音声も安定。音量はシステム側を50%程度から開始すると破綻しにくいです。


まとめ|設定は“仕組み化”して、事故ゼロへ

  • OS標準の自動ルール(おやすみ/集中)で“必要時だけ静かに”
  • ウィンドウ/タブ共有を基本に、プレゼン専用環境で作業と完全分離
  • 背景テンプレ30秒チェックで毎回の確実運用
  • 会社として配布物+教育+初動フローを整備

今日のお昼休みに5分だけ使って、ここまでの初期設定を済ませておきましょう。午後の会議から安全度が段違いになります。


ご相談ください|「画面共有の“見せたくない”をゼロにしたい」そんな時に

  • 社内の画面共有ポリシー(ウィンドウ/タブ共有・背景・通知)を整えたい
  • Windows / macOS の集中モード・通知ポリシーをMDMで一括適用したい(Intune / Jamf / Google 管理コンソール 等)
  • Teams・Zoom・Meet の既定設定(背景ぼかし・ウィンドウ共有・チャット通知)を全社で統一したい
  • 公式仮想背景パック(ロゴ・解像度・明るさ最適化)を制作・配布したい
  • 「共有前30秒チェックリスト」や教育スライド/eラーニングを整備したい
  • ブラウザのプレゼン用プロファイル配布と、拡張機能のホワイトリスト管理をしたい
  • インシデント初動テンプレ/ログ保全/監査対応まで設計したい
  • 小規模 PoC → 部署別ロールアウトの進め方を伴走してほしい
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